国際協力機構(JICA)は3月30日、ハノイで、グリーン成長と気候変動への対応を支援するため、最大500億円の円借款契約をベトナム政府と締結しました。気候変動対策と経済成長の両立を目指す取り組みで、日越関係の一層の強化が期待されます。

契約は、ベトナム財政省のチャン・クオック・フオン副大臣と、JICAベトナム事務所の小林洋輔所長の間で取り交わされました。対象となるのは、「グリーン成長及び気候に対する強靭性のためのGXプログラムローン」です。

ベトナム財政省のチャン・クオック・フオン副大臣(写真:JICA)

この事業は、エネルギーの安定供給、経済成長、温室効果ガスの排出削減を同時に進める「グリーントランスフォーメーション(GX)」の推進を目的としています。あわせて、気候変動への適応や防災対策の強化も図る方針です。

ベトナムでは現在、2000社以上の日本企業が事業を展開しており、ASEAN地域の中でも有望な投資先とされています。今回の支援を通じて、日本企業の技術や知見を生かした協力が進み、両国の発展につながることが期待されています。

JICAベトナム事務所の小林洋輔所長(写真:JICA)

事業では、財政支援と政策対話を通じて、主に3つの分野に取り組みます。1つ目は、GXやグリーン成長を促進するための財政・投資制度の整備です。2つ目は、温室効果ガス削減目標などを定めた国の計画に基づく政策の策定支援です。3つ目は、気候変動への適応策の推進です。

これらは、ベトナムの国家グリーン成長戦略や、国が定める温室効果ガス削減の目標などに基づいて進められます。JICAとベトナム政府が共同で政策の枠組みを作り、資金支援を行うことで、関連政策の改善と実行を後押しする狙いです。

今後のスケジュールについては、貸付の完了を2026年12月までに行う予定としています。